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実験器具から実験環境を汚染している・・・?環境ホルモン。
2009-04-12 Sun 19:47
環境ホルモンネタ。
昔(というほど昔ではないが)研究をしていた人間としては拾っておきます。

実験器具から環境ホルモン(内分泌撹乱化学物質)が溶出し、実験環境を汚染しているのではないかというような内容。

いまさら?!

WIRED VISONより

引用開始---

ペットボトルや実験器具から「環境ホルモン」

2009年4月 7日

ポリカーボネート製の水筒については、健康に害を与える可能性のある物質が溶け出すという懸念が報道されてきたが、やっかいな問題はほかにもあるかもしれない。日常的に使われているプラスチック容器だ。

ボトルに入れて商品として販売されているミネラルウォーターを対象にドイツで行なわれた研究で、自然の性ホルモンに似た振る舞いをする化学物質による汚染が発見された。この水でカタツムリを育てたところ、成長が極端に速かった。これは化学物質の活性を示す危険な徴候だ。プラスチックボトルを使っているブランドの汚染レベルがガラスボトルと比べて2倍だったことは、プラスチックに原因があることを示唆している。

プラスチックの耐久性や弾力性を高めるために添加される化学物質には、実験室でのテストで、内分泌攪乱効果があることが分かっている。

プラスチック添加物で最もよく知られているのはビスフェノールAだ。プラスチックを壊れにくくするために添加されるビスフェノールAは、動物のホルモン分泌を攪乱する効果があり、人間にも影響を与える可能性があるとして盛んに報道された。しかし、タンパク質その他の生体物質に影響を与える、いわゆる生体活性を持つプラスチック添加物は何十種類もある。これらの添加物は、静電気の帯電を防止したり、べたつきや細菌の定着を軽減したりするために使用されるが、タンパク質と相互に作用することや、食品容器から内容物へと浸出することが明らかになったものも多い。

先進国の平均的な人の体には、こうした環境ホルモン(内分泌攪乱物質)と呼ばれる残留物質が大量に蓄積しているとされる。研究によると、完全に解明されているわけではないが、影響はあるという。胎児期に環境ホルモンに曝されると、男子の生殖能力が減少し、女子の思春期が早く始まるとされている。影響は後の世代にまで残るかもしれない。

空気汚染やパーソナルケア製品、食品添加物など、すでに明らかになっている汚染源以外に、食品容器のプラスチックからも環境ホルモンが人体に入り込んでいるかどうかは分かっていない。しかし、『Environmental Science and Pollution Research』に発表された今回の研究は、少なくとも部分的には容器にも問題があることを示唆している。

一方、これらの反応性の強い化学物質は、世界中の研究室で使われているプラスチック製の実験用具から容易に溶け出して実験結果に影響を及ぼし、基礎的な生物学研究から薬品開発まで、あらゆる研究の過程を汚染している可能性がある(研究者たちは実験室の中で、ピペットその他の使い捨て器具を1日に何千個も使うことがあり、プラスチックを使わずに済ますことは不可能だ)。

2008年11月7日付け『Science』誌に、そうした懸念を指摘する論文が掲載された。執筆者たちは、パーキンソン病治療薬のターゲットになる酵素の研究中に、2種類のプラスチック添加物によって結果が歪められていることを発見した。

上述の論文は、執筆者の1人でカナダのアルバータ大学で薬理学の教授を務めるAndrew Holt准教授たちが、実験室で使う器具についてこの問題を初めて定量的に調査したものだ。

参考論文:"Endocrine disruptors in bottled mineral water: total estrogenic burden and migration from plastic bottles." By Martin Wagner and Oehlmann. Environmental Science and Pollution Research, Vol. 16 No. 2, March 2009.

Bioactive Contaminants Leach from Disposable Laboratory Plasticware [Science]

---引用終了

ま・・まぁ今さら…って気もしますが。

そもそも女性ホルモン様作用をする化学物質が発見されたきっかけが実験環境を汚染している物質があるという疑いからですからね。
(乳がん細胞でエストロゲン(女性ホルモン)に関する実験中、エストロゲンを与えていない実験群も異常に細胞が増殖し、その原因がプラスチックの実験器具から溶出しているノニルフェノールという物質だったという研究が世界で最初の女性ホルモン様作用を示す化学物質の発見だったと思います。乳がん細胞はエストロゲン刺激で増殖しますから…。)

実験系がこういった物質に汚染された場合、結果が正しく得られない可能性はあると思います。
ホルモン系の実験をしている場合は特に注意が必要だと思います。
まぁ、いまさらって感じがするのは私が環境ホルモン研究をしていたからかなぁ。。。

それにしても、卒業して2年経つと環境ホルモン関係(学生の時の研究ネタ)もだんだんピンと来なくなってしまった…。
すっかりアタマは感染症ネタ(仕事関係ネタ)に反応するようになってるなぁ。
ちょっと悲しい・・・。

環境ホルモン関連の最新論文を読んでみようとPubmed検索してみたけど、もう専門用語がすぐにわからなくなってきてる…。
まぁ、いいけどさ・・・。もうあの世界には戻ることはないだろうし…。
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